一般社団法人 不動産ビジネス専門家協会

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平成27年度 問6

抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。


1 賃借地上の建物が抵当権の目的となっているときは、一定の場合を除き、敷地の賃借権にも抵当権の効力が及ぶ。


2 抵当不動産の被担保債権の主債務者は、抵当権消滅請求をすることはできないが、その債務について連帯保証をした者は、抵当権消滅請求をすることができる。


3 抵当不動産を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその代価を抵当権者に弁済したときは、抵当権はその第三者のために消滅する。


4 土地に抵当権が設定された後に抵当地に建物が築造されたときは、一定の場合を除き、抵当権者は土地とともに建物を競売することができるが、その優先権は土地の代価についてのみ行使することができる。

解説

正解 2

 

1 正しい。土地賃借人が当該土地上に所有する建物について抵当権を設定した場合には、原則として、抵当権の効力は当該土地の賃借権に及ぶ(最高裁判決昭和40年5月4日)。


【民法】

(抵当権の効力の及ぶ範囲)

第370条  抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び第424条の規定により債権者が債務者の行為を取り消すことができる場合は、この限りでない。


2 誤り。連帯保証人も抵当権消滅請求をすることができない(民法第380条)。


【民法】

第380条  主たる債務者、保証人及びこれらの者の承継人は、抵当権消滅請求をすることができない。


3 正しい。民法第378条。


【民法】

(代価弁済)

第378条  抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。


4 正しい。民法第389条。


【民法】

(抵当地の上の建物の競売)

第389条  抵当権の設定後に抵当地に建物が築造されたときは、抵当権者は、土地とともにその建物を競売することができる。ただし、その優先権は、土地の代価についてのみ行使することができる。

2  前項の規定は、その建物の所有者が抵当地を占有するについて抵当権者に対抗することができる権利を有する場合には、適用しない。