一般社団法人 不動産ビジネス専門家協会

明日の不動産ビジネスを切り拓く 不動産ビジネス専門家協会

許認可事業にかかわる事務所・店舗の要件(第1回)

 事業を行う際、その種類によっては、行政の許認可がないと行えないものがあります。たとえば、不動産業であれば宅建業免許、中古品の売買であれば古物商許可、デイサービス事業であれば通所介護指定等です。
 このように各種の許認可には、それぞれ事務所や店舗の要件というものがあります。私は、行政書士・社労士・不動産屋という三足のわらじを履いており、許認可とそれを行う事務所又は店舗に関するご相談をいただくことが多いですので、これから数回に分けて、主な許認可事業にかかわる事務所・店舗の要件について説明させて頂きたいと思います。
 今回は、昨今国会を賑わせている労働者派遣事業の許認可についてです。
 この許認可は、特定労働者派遣事業の届出と、一般派遣事業の許可に分かれています。前者の届出よりも後者の許可の方が基準について厳しく判断される傾向にありますが、経過的措置を経て、両者は許可側に統合される予定です。
 この労働者派遣事業の許可における事務所の基準について、行政庁が公表している手引には「事業に使用し得る面積がおおむね20㎡以上あるほか、その位置、設備等からみて、一般労働者派遣事業を行うのに適切であること」という抽象的な基準にとどまっています。
 直接的な事務所の基準はこれだけなのですが、実は、間取りや事務所のレイアウトなどから、教育訓練体制や設備が整っているか、などについても細かく確認されます。
たとえば、派遣対象者が5人いた場合、この5人を教育訓練するようなデスクやパソコンが整っているか、責任者の机がどこか?などを事務所のレイアウトから細かく確認されたりします。さらに、個人情報保護の観点から、鍵付き書庫がどこにあるか?応接と執務のスペースが区切られているか?などについても確認されます。※上記は東京都の基準についてですが、基準は各都道府県によってまちまちですので、事前に行政の担当窓口へお問い合わせください。


文:前田敏幸(ウィズアス行政書士法人・ウィズアス社会保険労務士事務所代表)